私たちは勝利したということをまず確認したい。みなさんが様々な部署に属していろいろなたたかいをやった。街宣隊は槍の穂先だったと思います。連日朝早くからの活動で疲労の極限にまで達していたにもかかわらず、あの最後の1千人集会をやりぬいて、この勝利の地平に達している。一年に2回、寒いときに候補者になるというのも前代未聞ですが、みんなでたたかったことが一番の成果だと考えています。
今から考えれば、都知事選はまだ大らかなものでした。一人の首長を選ぶ選挙では、自分たちの主張をいかに鮮明に訴えるかに尽きる。しかし、衆議院選は、今の資本主義社会の政治制度がしかけた最高の舞台です。「国権の最高機関」と憲法にも書いてある。その激烈さ、厳しさは違っていました。皆さんも痛感したと思いますが、やはり、自分たちの主張を訴えるだけではだめなんですね。安倍という敵と切り結んではじめて、足を止めて、話に心を動かしてくれる。
杉並の45万の有権者にひとつの階級的立場、自分たちはなんであるか、本来なんであるのか、1%の資本家の側に立っているのか、それとも99%、とくにその中で労働者階級の立場にたってこの世の中を生きようとしているのか、そういう階級の選択、発見、自覚を厳しく問うていた。その点を私はリアルに感じます。
同時にそれは政党の選択です。討議のなかででてきたスローガン「新しい労働者の政党をつくろう」を掲げ、そこにたたかいの集約点を求めたことも非常に正しかった。「無所属」という肩書きで支持される時代ではない。「市民派」なんていうのが一昔前流行ったが、そんなのでは一緒にたたかおうとなる時代でもない。その点で、政党・党派の選択であり、階級の選択、階級であることの自覚を迫り、われわれ自身が一つひとつ共有しながら乗り越えていく、そういう厳しさ、激烈さということが改めてこの選挙戦のなかで感じたところです。これはやはり得がたい。「現代革命への挑戦」、「革命」ということを考えたときに、このくらいの激烈さは当然引き受けて勝ち抜くことです。歴史が回りつつあるときですから。
街頭宣伝の重大さ、大きさです。この寒い中、街頭で一瞬でも立ち止まって話に耳を傾けてくれるということは、一人ひとりの決起です。
レーニンを持ち出すまでもなく、私たちの宣伝、扇動、暴露は全人民的なものでなくてはならない。自分たちのたたかいのリアリズムを持ちながら、それが同時に、すべての人たちが抱えている苦しみ、悔しさ、悲しみ、怒りをつないで初めて一体になれる。まさにその決起が日々勝ち取られたということも、この選挙の中で非常に手応えのあるものとして実感しているところです。
それはこれまで社民党、民主党、共産党に入れるほかなかった票を確実に分解しました。杉並で一貫してたたかいつづけ、権力に怒りを燃やし続けてきた人々と合流することができた。1万7千とはそういう票です。
私たちの言葉、中身は本当に大事です。もっともっと磨いて、心に届き、共振を起こしたときに、すべての人民が命をかけてこの世の中をひっくり返すことに決起する、その中心に座ることができると実感しています。
最後に、291議席だとか言っていますが、今日の新聞をみて気づかれたように、その途端に彼らのほうが青ざめている。「どうなるんだろうか」と立ち止まっている。
資本主義体制の「最高の国権の場」といわれる議会は、レーニンにいわせれば「おしゃべり小屋」です。4年に1回、自分たちを誰が支配するかを競う場でしかない選挙の本質が完全に明らかになった。怒りに満ちあふれているではありませんか。自民党の政治なんて誰も支持していない。戦後最低の投票率で、とくに首都圏は52%ほどです。半分しか行っていない。無関心というのではない、愛想を尽かしている。これはブルジョアジーも分かっている。
だからいくら数を取っても非常にやばいところに自分たちが立っていることを知っている。今日の谷垣が「慎重に」「丁寧に」と言っているが、安倍自身がグラグラになっている。今日も株価がまた落ちている。普通はご祝儀相場で上がるものです。与党が300議席も取ったんですから、ブルジョアジーにとってはこれ以上のうれしい話はないはずです。ところがだめになっている。世界同時株安です。スターリン主義を巻き込んだ国際帝国主義経済がどんなに大恐慌が深刻化しているかという波をもろにかぶっている。一番かぶっているのは日本経済です。政府の借金が1144兆円、財政再建など問題にならない。300議席とかいうなかで、彼らはますます危機にたたき込まれている。この点を見るべきです。
レーニンが『国家と革命』(1917年)のなかで「おしゃべり小屋」という言葉を使っています。これは単なる比喩ではない。書かれたのは革命の数ヶ月前です。「おしゃべり小屋」に対して、コミューンを対置している。労働者が歴史上初めて天下をとり、社会を回していく。その点でレーニンはものすごくリアルな人です。革命の3ヵ月前に「ここがポイント」だと言うことがはっきり見えてきた。
ここに至る過程で、大胆に言わせてもらうと、権力とわれわれとの関係はロシアの2月から10月の過程に入った。「すべての権力をソビエトへ」、おしゃべり小屋からソビエトへ、です。人民の団結の中に権力をよこせと、あんなおしゃべり小屋ではなにも自分たちの運命は決まらない、決められない、ということを4月、5月、6月言い続けてきた。最初は嘲笑されていたが、「絶対に取って代わってみせる」、それがコミューンでありソビエトだということです。コミューンの教訓をレーニンはゴリゴリ書いていますが、本当に目前にして人民の怒りがあふれ、議会なんてものに全く集約されないその人民の怒りをどこでどのように集約し、そして政治の中心をそこにおいていくかという問題を、提起していたと思います。
だから完全に「おしゃべり小屋」になる。何も決められない。なにかやればますます人民の怒りがかき立てられる。人民は職場で、街頭でたたかう。そういう時代に突入したことを、私は今度の選挙で実感しています。だからわれわれは「すべての権力をソビエトへ」という時代に入っているということです。
だからこそ職場のたたかいが重要です。階級的労働運動であり、「動労総連合を全国へ」です。あんな「おしゃべり小屋」でなく、この労働運動、職場、労働者の団結に権力をよこせ、われわれが天下をとるぞということが最も現実的で、説得力をもつ時代に入った。
その点で私はこの杉並選挙の意義はどんなに語っても語り尽くすことができないほど深いと思います。同時にそれは、新しい労働者の政党をつくるということを前提にします。労働者が天下を取るための必須の条件だと思います。
私は、新しい労働者の政党と階級的労働運動をまっしぐらに、一刻の猶予もなく前進させて、そしておしゃべり小屋からすべての権力を階級的労働運動へ、動労総連合を全国へ、われわれが取って代わるということを言っていく。
来年から再来年、憲法改悪が真っ向からでてきます。大決戦です。しかし全然負ける気はしません。この杉並の選挙結果をみれば、すでにこの決戦でわれわれはここまで来ている。2016年、同日選挙があろうとなんだろうと、大決戦をやって向こうを倒す、権力をわれわれによこせ、労働者が天下をとる、というその大きな道に意気揚々としてわれわれは進むことができる。それが今度の選挙であったと私は思います。皆さんのいろいろなお考えをまた聞かせてください。
従軍慰安婦問題で意見書提案へ 京都府議会自民会派
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京都府議会会派の自民党(28人)は22日、従軍慰安婦問題のさらなる真相解明を求める意見書を24日の12月府議会最終本会議に提案する方針を明らかにした。8月に朝日新聞が「吉田証言」報道は虚偽だったとして記事を取り消したことを理由としている。府議会は昨年3月、慰安婦とされた女性への補償や名誉回復を急ぐよう国に求める意見書を公明党が提案し、賛成多数で可決している。今回の自民案は1票差で可決される見通し。
自民案は、朝日新聞の記事取り消しにふれ、「議論の前提となる根拠が失われた」と指摘、歴史的事実を把握するための調査と検討を実施して歴史の事実と教訓を次世代に継承するよう国に要望する内容。
田中英夫代表幹事は「状況が変わってきたため、政府に対して言っておくべきことだと意見書を考えた。昨年の意見書を覆すとか覆さないという話ではない」と説明する。
これに対し、昨年の意見書に賛成して可決させた公明(5人)、民主(12人)、共産(11人)の3党は、今回の自民案に反対する構えだ。公明の村井弘代表幹事は「昨年の意見書は『河野談話』に基づいている。今回の自民案は朝日新聞の吉田証言の報道が虚偽だったというのが根拠で、考え方が違う」と話す。
民主の上村崇代表幹事も「政府談話が変わっていないのに朝日新聞の記事を理由にあらためて意見書を出す必要はない」、共産の加味根史朗副団長は「河野談話などこれまでの政府の歴史認識や国際世論に反する内容だ」と批判している。
自民案には、府議会会派の維新の党、京都創生フォーラムの各1人が賛成する考えで、自民の議長を除いても1票差で可決される可能性が高い。昨年の意見書採択では自民などが反対した。
・・・・・・・・・・・・・・・・京都府議会
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