なかなか行動に踏み込めない葛藤から視野が広がった
福島大学の学生です。今、福島大学には大学側からは発表されていない放射線量が高いホットスポットがあります。しかし、大学側はそれに対しては何の発表も行わず、除染についても「準備はしている」というような曖昧なことだけしか言わず、今まで何もせずに学生の被曝を見て見ぬふりしてきました。ですが、今の福大生の現状はそういった環境の中で家族や自分、周りの人たちへの健康への影響、危険を感じながらも、考えると怖くなる、不安になるというようなことがあり、放射線の影響をなるべく考えないようにごく普通の生活に戻ってしまいつつあると思います。また、そのような大学の対応、大学側から学生に対してまったく説明がないJAEA(原子力開発機構)との提携などに対して声を上げようにも、自分ひとりだけでは何もできないのではないか、大学や周りからの目が変わるのではないか、などといった壁があり、なかなか行動に踏み込めないというような葛藤があると思います。しかし私は最近、全学連の方と交流し学習会に参加させていただいたことで、視野が広がり日本の政府の政策や社会、世界経済、大学が抱える様々な問題を知ることができました。
全国のたくさんの人の力が集まれば国を動かすことができる
28日、29日に経産省前の「原発いらない福島の女たちの座り込み」に参加して、デモに集まった人々の多さを目にし、たくさんの人のマイクでの発言を聞き、自分と同じように原発を絶対に再稼働させないという考えを持った人はたくさんいるという事が感じられて、とても勇気づけられました。また、28日に参加させていただいた「文部科学省申し入れ」では、申し入れ書の事項に対しての機械的な対応、ずさんな調査や把握の仕方などを聞き、被災地の現状や住民の気持ちは政府にはまったく伝わっていないと強く感じました。しかし、自ら質問をぶつけて「福島大学には除染を行うよう強く要請があったと伝える」という回答をいただくことができ、行動することの有意義さを認識でき、全国のたくさんの人の力が集まれば国を動かすことができるという手ごたえを感じることができました。
政府にインパクトを与えるには、もっと多くの人の力が必要
学生にはこの社会を変える力がある
11月6日の日比谷野音での活動を成功させ、政府や人々にさらにインパクトを与えるものにするためにはもっと多くの人の力が必要になります。28日、29日の活動に参加して私たち国民、学生にはこの社会を変える力があることを再認識しました。被災地からの人の声は特に重要なものになるはずです。
たくさんの困難があると思いますが、それを打ち破って、原発から最も近い大学である福島大学と一緒にもっと声を上げましょう!