7月15日、大学奪還学生行動をおこないます。以下は呼びかけ文です。みなさんの参加をお願いします。(会場などの詳細は追ってお知らせします。)
新自由主義を打ち破る学生自治会建設を
7.15京大集会 呼びかけ人 京都大学薬学部3回生 大森靖之
【1】京都大学のみなさん!そして全国の学友、職員の皆さん!私たちは7月15日に行われる「大学奪還学生行動」への参加を心の底から訴えます。
みなさん!本当に許せないことがあります!!それは私たちの社会を束ねているのが、人間の生活を犠牲にして利潤追求をはかる政府・資本家であるということです。プルトニウムの処理法を考える前に原発輸出を考える、無責任極まりない人たちであるということです。今、社会のあらゆるところから彼らに対して怒りの声があがっています。
6月11日には全国全世界200ヶ所におよんで100万人もの人々が原発停止・廃止を訴え、19日には被災地福島から、1500人の怒りの行動が巻き起こりました。
うまれた矛盾を先延ばしにして、拡大してゆく政府に対して、「もうがまんならない!社会を壊すな!社会の主人公は俺たちだ!決定権を返せ!」という声が世界中であふれています。
「安全でクリーンである」という原発の神話は、フクシマの「家族・故郷を返せ」の当然の怒りが打ち砕きました。職場・地域で声を上げた労働者たちが、本当に社会に責任をとれるのが誰であるのかを示してくれました。闘えば対立構造がわかり、仲間も増える。
【2】しかし、疑問が残ります。今回の原発事故が起きる以前から、許せない現実はありました。第一に、働く人の命を燃やして動く原発。第二に、「現代の人買い」=「派遣法」の導入…普通に考えれば、誰も賛成するはずがありません。真理を語る大学が加担するはずもありません。しかし派遣法は制定され、原発は54基もできてしまったのです。一体なぜ、政府が私たちの声を圧殺し、大学が最先頭でそれを支える構造が出来てしまったのでしょうか。
それを知るには、「新自由主義政策」を捉え返すことが必要です。「新自由主義政策」とは、国家と資本が「社会全体の意識を変える」=「自分たちに二度と刃向かえないようにする」、その手始めに教育を変え、大学自治を解体することで一致して始まった政策です。現在、原発で働く東電の正社員がおよそ1万人であるのに対して、下請け労働者は7万5千人。この現実は新自由主義政策のひな型、1987年過去最大の民営化事業に始まります。この年国鉄がJRに民営化される過程で、滅私奉公を強制されたとき、闘えなくなった労働組合が日本全土に膨大に生まれたのです。資本の儲けのために「安全無視の労働」を隠し、容認するようになったのです。
また、新自由主義の決定的な要素として教育・大学の腐敗があります。それは04年の法人化によって一挙に進みました。法人化によって大学に経営協議会が設置され、電力会社などの経営者が大学運営に乗り込み、寄付講座と称して企業賛美の講座が開設されてきました。それに抗議した学生自治寮は管理寮に、明治・法政・早稲田などのサークル部室棟は非公認化され解体されてきました。
【3】そのような厳しい攻撃の中で、東北大学の学生は、大学法人化に反対し、大学当局による自治会公認取り消しや寮解体の恫喝にも屈せず、法人化阻止ストライキを敢行し、団結を維持してきました。そして大震災に直面し、生き抜くことが切実に求められた時、最大に力を発揮したのがこの学生自治でした。
東北大学・日就寮の学生は地震発生後、水も電気もガスもない中でそれぞれの持てる物資と力を出し合い、被災して立ち往生していた受験生親子も向かいいれて生き抜いてきました。一方、自治寮つぶしを通して建設した当局管理の寮では、「隣の人の安否もわからない」という状況が生まれました。けれど大学当局は「自治会の反原発署名に同調するな」と脅しをかけ、「研究生は寮には入れない」などという勝手なルールを押しつけ、自治を守り抜いている学生に退寮攻撃をしかけています。
闘う自治会・労働組合がキャンパス・職場に責任を取り団結することが重要です。そしてその団結を奪うのが法人化・民営化であることが核心です。
今求められているのはこの時代をとらえ、その時代の中での大学のあり方を見つめることです。
そして、この時代を容認する大学当局を絶対に許してはいけません。
敗北の積み重ねが今の時代を生み出しました。これ以上放っておいたら未来はなくなります。結局矛盾を押しつけられるのは私たちです。しかし、これを変えられるのもまた私たちです。根っこが腐ってはなりません。
必要なのはこの時代を変えたいと思うことです。いまほど同じように考える仲間が多いときはありません。私たちこそが責任を持ってこの新自由主義をうちやぶる学生自治会をよみがえらせましょう。
【4】みなさん!実は京大には新自由主義をほんの少しではあるけれど止めてきた自治会があります。
たとえば、熊野寮と吉田寮では入退寮の決定権は当局ではなく寮自治会にあります。当局が認めない人も寮自治会が認めれば寮に住めます。京大の反原発学者、小出裕章助教は「京大には自治の学風があったから自分はなんとか助教で踏みとどまれた。東大ではとっくにパージされている」とインタビューで答えています。これらはすごいことです。自治を受け継いできた京大生の歴史を誇りに思います。
けれど、ほとんどの自治は現在進行形で奪われているのであり、小さな自治に慢心しているようでは現実はこれ以上よくなりません。自治の力は大学・社会を本気で奪還したいと思う人の数に応じて膨れ上がります。今は多くの仲間が集まる時代です。現在の萌芽、そしてそののびしろを確信して、大学・社会を変える全国規模の自治会建設へ突き進もう。
7.15の集会は自治の担い手を募集する集会です。エジプト革命の決定的な力も、政府の制動を打ち破って、青年学生自身が建設した労働組合・学生自治会でした。
7.15に結集することを呼びかけます。
実例賛同・・・それぞれについてクラスで意見を出し合おう!
A東北大学日就寮のA君退寮命令弾劾!
Bフクシマで闘う労働者の復興を口実にした解雇・増税反対!
C国鉄分割民営化に反対する労働組合と連帯しよう!
D世界中で立ち上がる青年・学生と連帯しよう!
E クラスで出た意見を抗議文として京都大学に出そう!
京都市は、関電の大株主だ。こいつも、きちんとただそうや。